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■ 天草松島と日本で唯一の梵字を拝む
38日目/2007/11/30(金)
鹿児島県 薩摩川内市「道の駅 樋脇」
熊本県 宇城市「道の駅 不知火」
走行距離:285.2km
計:7569.7km
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AM6時40分に起床。滅多にないことで、少し寝過ごしてしまった。山の中は寒い。
顔を洗いに外に出てみると、いつの間にか目の前に観光バスがズラリと勢揃いしている。そのバスから団体さんが降りてきたと思ったら、「お疲れさん」と言いながら駐車場に停めてあった車に乗り込んで、あっという間にみんな出ていった。そうか、昨日から大量に停まっていたのはそういう理由だったのか。


さて、昨日見つけたポイントを織り交ぜながら進んで行くことにします。AM7時に出発。
少し霧がかかっているけど、朝日もバッチリ顔を出してくれて今日は晴れそうだ。

朝日と田舎の風景が相まって懐かしい気分


まずは42号を東へ進み、その名も「世界一郷水車」へ向かいます。大分で見たのは「日本一水車(現在は日本一ではありません)」で、今度は「世界一」です。スゴいぞ。スゴいんだけど案内看板が一つも出ていない。通り過ぎないように注意深く見ながら田舎道を進みます。この辺りは市比野温泉郷という有名な温泉地帯で、それらの看板が多く目に付きます。
どうにかそれらしき入口を確認、坂を登ったところに水車を発見。

なかなかご立派です

竜の飾りの口から水が流れ落ちていて、水車がゆっくりと回っている。下のほうは水飛沫がスゴくて近付けません。でもこれ、直径が13.26mなので、この時点で日本一水車(18m)に負けているじゃないですか(´д`)。世界一というのはただの名前だけのようですな。
さらに奥には流しそうめんが楽しめる「竜仙館」なる食堂があるらしく、全体が大きなテーマパークになっているようです。それで、入口にインパクトのあるコレを設置したわけですか。ふむ、昨日行った「ムー大陸博物館」と同じ香りがするのは気のせいかしらん。

それでも見上げれば迫力は十分 まっ二つに割れた夫婦岩もあります
全体で見るとかなり広い敷地です それにしても竜絡みのものが多い

まだ中はやっていないだろうし、目的の水車は確認出来たので次へ行きます。


さっき通った42号を戻り、国道328号を北へ少し進みます。川内川の流れる辺りで倉野の田舎道へ入って行くんだけど・・・濃霧が出てきてしまった。

写真以上に視界は悪いです

さらにナビの電波状況が悪くてまともに動かない。幸い、車の通りは少ないので道を間違えないようにゆっくりと走る。田園地帯の中へ入って行き、突き当たりの小さな橋の前に到着。

目の前の斜面に石が並んでいます 倉野六地蔵塔
そして壁面に掘られた謎の文字(-人-)

この人気のない場所にひっそりとあるのが「倉野磨崖仏(くらのまがいぶつ)」です。大きさは縦30cm、横1mくらい(?)でコンパクト。田んぼの脇の丘に掘られているもので、普通に通りがかっても気付かないでしょう。実際、最初は道を間違えて行き止まりに来てしまったと思いました。これは大日如来をあらわす「オーンク」という、日本に唯一現存する梵字だそうです。川内市の指定文化財になっています。

朝日を浴びて輝いて見える 掘られた文字が今も綺麗に残っています

それだけ貴重なものが野ざらしになっているのも妙な話ですが、「日本で唯一」という言葉に惹かれて来た人間がどうこう言えるものでもありません。珍しいモノが拝めただけで十分です。


霧はますます酷くなり、道を間違えないようにビクビクしながら走るハメに(´へ`)。

この後は昨日になって見つけたポイントへ向かいます。267号を通ってさつま市を抜けて、268号をひたすら北上。まだ朝早いので目的地の独占状態に期待出来るかも。

標識を見つけて細い道を山の中へ。橋を渡った先に広い駐車場があります。地面を埋め尽くすほどに葉が落ちているけど、鮮やかな紅葉はまだ見られます。

日も出てきて、庭園の中を歩くだけでも気持ちがいい

そして、歩道を降りたところで水の流れる豪快な音が聞こえてきます。

おおおぉっ、これは迫力があります('ロ')
温泉かと思うくらい、靄が全体を包んでいます

ここは「曽木の滝」といって、たまたまネットで調べものをしている時に見つけた場所です。川内川の上流に位置していて、幅210m、高さ12m。落差のある奥側よりも手前のほうが勢いがありました。「東洋のナイアガラ」とも呼ばれているらしい。検索すると群馬の「吹割の滝」のほうが引っかかるけど、まぁ気にしません。飛沫が霧になって舞っていて、手摺りまで近付くと体中が濡れてしまう。これならマイナスイオンが出ていますと言われても信じられるやも。水量はもっと多い場合もあるらしいけど、それでも十分。今日は晴れてくれて良かった。


他に人も居ないので、独り占め成功。紅葉のピーク時にはさぞ壮観なものでしょう。


朝から大物ラッシュが続いている。再び268号を北上。
大口市を過ぎた辺りから「亀嶺高原」という見晴らしの良い快走路になります。360度に連なる山を眺めながらのドライブ。これは気持ちいいなぁ。

雲の影がクッキリ映るほどの晴天も◎


さっきの山中で熊本入りして、水俣市に到着。目の前には八代海です。
ここでチェックしていたのは「湯の児フィッシングパーク」に停泊している海賊船「どんがばちょ号」。ひょっこりひょうたん島のドンガバチョが頭に浮かぶけど、関係があるのかは謎です。
国道から外れた海沿いのチェリーラインを通り、人気のないカーブ道を進む。

しばらく走っているけど、それらしきものが見えてこない。空き地で一休みしていると、目の前の古びた建物が気になる。グルッと回って表に行ってみたら、ギョッ、使われなくなった廃病院だ。

廃墟マニアなら喜んで突入しているところ

そこから少し進んだところに目的地はありました。

木造海賊船「どんがばちょ号」の勇姿
メインはこちらのフィッシングパーク お客の姿がないので今日は休みなのかも

ちょっと傷んでいますね。船に近付くにはパークの建物内を通る必要があって入場料がいるみたいだし、よく見れば船の渡しも上がっているので今日は無理のよう。本来は海に伸びた橋の上で釣りを楽しむ場所です。


56号に戻ったところで食堂を発見。昼食にホルモン定食を注文(850円)。

順調に進んでいると食も進む


さて、この先にある「天草松島」までは、ナビの計算だと3時間もかかるようだ。今日中に見ておきたいので、少し急ぎ気味に3号を北上します。でも良さげな海岸には寄り道します。

周りも波も静かで青い海も美しい「鶴ヶ浜

芦北町、八代市、宇城市を通り抜けて宇土半島に到着。海岸沿いに綺麗に引かれた266号を進む。この向きだと日差しをもろに食らうのがキツい。

道は空いていて快走路

半島の先端から天草諸島を結ぶ天門橋、大矢野橋、中の橋、前島橋、松島橋の天草五橋を渡り、上島へ上陸。さすがに交通量は半端ではなく、全国に名の知れた場所だと実感出来ます。

五橋と小島を交互に越えていく

橋を渡る間には良さそうな展望地は見当たらず、どこか見晴らしのいいところはないかな。と、上島に入ってすぐのところに「千巖山」という展望台があるみたいなので、そちらへ行ってみよう。
車道を抜けて坂を登って行くと、さっきの混雑っぷりが嘘みたいに空いている。駐車場もガラ空きだ。もしかしたら穴場なのかも。

展望台へはしばらく歩いて行くようだ。これがかなりの悪路で、途中で何かの植物を採取していた人以外に誰もいません。これは穴場というよりも、放置された山みたい。不安にかられながらも奥まで行くと、何もなくて寂しい石造りの展望台へ到着。

放置されていても展望台としては十分機能しています

おぉ、眺めは良いではないですか。「天草松島」の景観が一望出来ます。
他にもいくつか展望台があるので、山をグルッと一周するように見ていきます。

ちょっと距離がある気もするけど、ズームでパチリ

それぞれの眺めは確かに良いんですが、高台へ上がれば上がるほどに道は草で覆われていて、完全に放置されているようです。他にもっといい場所があるのだろうなぁ。

まぁ見るものは見れたのでヨシとします。日が暮れる前に天草パールラインを戻り、「道の駅 不知火」に泊まることにしよう。
ここには不知火温泉「ロマンの湯」があります。閉館時間PM9時のギリギリまで入浴を堪能しました(500円)。ふと思えば、道の駅の温泉を使ったのははじめてかも。ここは広くていいところです。

有名な観光地の近くだからか、停まっている車も多く、車中泊もポツポツいるみたいだ。
体が冷えないうちに寝袋に潜り込んで就寝。

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